こんにちは
管理人のなおちんです。
私の仕事は某自動車保険会社の初期対応窓口で働いています。
毎日全国で自動車事故がおこっていますので、みなさんどうか安全運転でお願いします。
さて。毎日どこかで起こっている自動車事故ですが、やっぱり高齢者ドライバーの事故が後をたちません。
高齢者ドライバーの事故は毎日あります。
個人的に私は高齢者ドライバーの事故の対応は嫌いですが、契約者から事故の連絡があれば、対応しないわけにもいきません。なんせ仕事ですから(笑)
高齢者ドライバーの事故はいろんな意味で問題が多く、対応に苦慮します。
今回は
・高齢者ドライバーの事故の問題点。
・私が実際に対応した高齢者ドライバーの理不尽な話。
・高齢者ドライバー事故あるある。
についてご紹介します。
目次
高齢者ドライバーの事故件数
年齢に関係なく事故件数だけを見れば年々事故は減少傾向にあるといわれてますが、これは自動車の性能が向上しているだけではなく、ドライバー人口の現象(若者の自動車離れ)も少なからず影響しています。
もちろん全体的に減少傾向にあるので、高齢ドライバーの事故件数自体も減っているかに思えるでしょう。
ですが、高齢者ドライバーの事故件数が減少しても、初期対応班の私たちにとっては”高齢者ドライバーそのものが問題”だったりします。
一体なにが問題なのかと思うかもしれませんね。
高齢者ドライバーの事故はいろんな意味で対応が大変なんです。
ズバリ高齢者ドライバーの問題は身体能力の低下だけではありません。
私たち自動車保険会社は高齢者ドライバーの事故対応に苦慮してる人がたくさんいると思います。
どうしてこんなに問題になるのかというと、加齢による身体能力の低下は運転だけではなく日常生活にも支障が出ている方が多いんです。
最近では池袋の高齢者ドライバーの事故で、運転手はもともと足が悪かったと報道されていますね。
高齢者ドライバーの事故の問題点は”運転者の能力の低下”が問題だと考えられています。
が!
実は高齢者ドライバーの方はもう一つ低下しているものがあると思っています。
それは”モラルの低下”です。
高齢者ドライバーの本当にあった話(実体験)
身体能力の問題以外にも”モラルの低下”という大きな問題がると考えています。
ここでは私が実際に体験したモラルの低い(欠如した)高齢者ドライバーの対応をした実体験をご紹介していきましょう。
第1話:耳が遠すぎて逆ギレした高齢者ドライバー
事故受付から初期対応班に契約者の高齢者ドライバーにまずは連絡が必要と連携が入りました。
補足ですが契約者は追突事故の加害者です。
受付からの引き継ぎでは「契約者は高齢のため耳が若干遠い様子。音量を最大での対応を推奨します」と親切に書かれていました。
私はそれに従い契約者のじいちゃんに電話をすることに…。
だれ?
聞こえない!
耳が遠いもんでな!
もっと大きな声でゆっくり話してくれ!
な〜お〜ち〜ん〜
と、も〜お〜しま〜す!
職場内に響き渡るくらい大きな声で、マイクの音量はマックスにしているのに聞こえない!
お前はなにしに電話してきたんだ!
なんなんだ!
お前は!
ばかにしているのか!
(激怒)
もーええ!
ガチャン!
(受話器を激しく置く契約者)
ツーッ
ツーッ…
このように耳が遠すぎて、なにをやっても無駄な状況。
ぶっちゃけ『こんなに耳が遠いのに車を運転するのは危険なのでは…』と思ったほどです。
なぜか逆ギレする始末だったので仕方なくその日はそのままにして翌日の担当に引き継ぎましたとさ(笑)
担当者がどうやってこの契約者とコンタクトをとったかというと…
直接自宅に訪問して話をしたようです。
第2話:あまりにも他人事すぎる高齢者ドライバー
こちらも80代の高齢者ドライバー。
ちなみにやっぱり加害者。
今回は物損事故。
内容は無人で駐車していた被害車両(2台)にぶつかったという内容です。
幸いけが人はいませんでしたが、状況を伺うために契約者に先に連絡します。
随分威勢のいい爺さんです。
〇〇様(爺さん)
お怪我はありませんか?
とりあえず相手に連絡しといてくれればいいから!
そっちで適当にやっといてくれ。
ワシへの連絡もいらんから!
もう電話してくんな!
よろしくな!
ガチャン!
威勢のいいじいちゃんは事故の張本人にも関わらず、当事者意識ゼロ!
まぁ、相手の方にはしっかり対応しましたよ。
もちろん。
第3話:自己中心的思考の高齢者ドライバー
こちらもやっぱり加害者。
契約者は70代後半の高齢者ドライバーです。
信号で止まっていた相手(20代女性)の車に追突。
もちろん過失割合は100:0(契約者側が完全に悪い事故)。
この場合、契約者に100:0で対応して良いか了解を得ます。
相手は車内にいる事故のため、対物保険と同時に対人(ケガの治療費)保険それぞれの使用許可をもらうのですが、なんとも自己中心的な高齢者でびっくりしました。
ここからは普通に事故状況を確認し、やっぱり追突の加害者と確認。
さて。ここから100:0での対応の了解を確認するのですが…。
って言って怪我はしてないとひたすら主張。
なんとか対物保険の使用許可はもらったので相手に連絡しましたが、どうやら具合が悪そうな様子。
すいません。
今日1日検査で入院することになりまして…。
どうやら事故の衝撃で胸をハンドルにぶつけたらしく、念の為入院するということになったようです。
相手の女性の車の損傷も少し聞きましたが、明らかに全損の可能性が高く、”ノーブレーキ”で突っ込んだような様子(汗)
そのことを契約者に報告すると…
信じられない言葉がかえってきたのです。
大げさにして慰謝料をふんだくろうとしてるだけだ!
こいつヤバイやつだ…。)
内心こう思った私はとりあえず報告だけしてその日は終了して担当者に引き継ぎました。
一般的に加害側は追突の瞬間を知っていますので、無意識に体の筋肉が萎縮して衝撃に備えますが、追突の被害者は筋肉が緩んでいるところに突然大きな衝撃が加わるので、首は鞭のようにしなって、頸椎を痛めることが結構あります。
いわゆる”むち打ち”ですね。
今回の契約者はそんなことを全く考えないで、「自分が大丈夫だから相手も大丈夫に違いない」と自己中心的な考えを持っている高齢者ドライバーでした。
だから個人的に高齢者ドライバーの対応は嫌いなんです…(怒)
高齢者ドライバー事故あるある
さて。
前述した実体験はなかなかアクの強い契約者の話でしたが、ここでは高齢者ドライバーの方に多い「高齢者ドライバーあるある」についてご紹介します。
高齢者ドライバーあるあるは、私に限らず”よくいる高齢者ドライバー”です。
【高齢者ドライバーあるある その1】ぶつかったことに気づかない(フリ?)
これは駐車場内でよくあります。
高齢者ドライバーが駐車中の車にぶつかった後、気づかずに現場を走り去ってしまうパターンです。
駐車場の監視カメラでわかったりすることがあるので事故から日数があいているなんてこともあります。
本当に気づかなかった高齢者ドライバーもいるでしょうが、中には『絶対に逃げたよな!』っていう人もいます。
本当に気づかなかったのか、逃げたのかは傷の大きさをみればすぐにわかります。
『本当に気づかなかったんだ』と言う高齢者ドライバーもいますが、はっきり言ってそんなことはどうでもいいんです。
相手がかわいそうと思うだけです。
どんなに言い訳をしても結果的に”当て逃げ”は変わりません。
【高齢者ドライバーあるある その2】火に油を注ぎまくる。
これも結構あります。
前述の実体験をご覧いただければわかると思いますが、基本的に高齢者ドライバーは加害者意識が低い傾向にあり『たかが事故』と思っている感じがします。
なので事故現場で相手と話をしていると、「大したことはない」「修理する必要なんかない」とか相手に言って火に油をガンガン注いでいるようです。
もちろんそんなこと言われると相手が怒るのも当たり前。
中には激昂してることもあります。
(まぁ…当然といえば当然ですよね)
相手が完全にヒートアップしているところに連絡をするのは火の中に飛び込むようなもんです。
高齢者ドライバーの方は私たちのことも少しは考えて発言してもらいたいものです。
【高齢者ドライバーあるある その3】勝手に全賠約束(ぜんばいやくそく)する。
ここまで紹介した高齢者ドライバーをみると「ロクでもねぇな」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
高齢者ドライバーの中でも低姿勢で謙虚に相手の人と話をしている”おじいちゃん””おばあちゃん”はもちろんいます。
ですがあまりにもいい人過ぎて、その場で”全賠約束”をしてしまう契約者もいます。
全賠約束(ぜんばいやくそく)とは
一言でいうと「全て私の保険で直します」って約束してしまうことです。
現場で全賠約束をしてしまうと、相手にも過失が出る事故でも「100%私が悪いので、私の保険で対応します」って言ってるようなもんです。
こうなると後からひっくり返すのが大変なので、ぜひやめてください。
全賠約束だけはしないでいただければと思います。
高齢者ドライバーに足りないもの
高齢者ドライバーの事故対応で一番困るのが”事態の重大さを感じていない”と言う事です。
代償に関わらず事故は事故です。
特に加害者であればその場で謝罪をするべきですが、昔の人は「事故は謝った方が負け」という古い考えを持っている人が多いです。
なので、現場で謝らない高齢者が多く、相手側の心象を悪くしていることがしばしば見受けられます。
また”当事者なのに他人事のような人”も高齢者ドライバーには多い傾向にあります。
全く悪びれる事もなく他人事のような態度を現場でとっている人が多く、これも相手側にとって心象がよくありません。
仕事上相手側に連絡をするのですが、やはり相手からもそのように言われることがあります。
【高齢者ドライバーに足りないもの】
- 当事者意識
- 事故を起こしたという認識
これらが圧倒的に足りない傾向にあります。
高齢者が運転している車には近づかないのが一番の自己防衛
このように高齢者ドライバーは運転技術・身体能力の他に「加害者意識」が低下しているので、事故の被害にあった方は残念ですが諦めてください。
では、高齢者ドライバーの事故の被害に遭わないためのポイントを2つご紹介します。
それは
- 高齢者ドライバーだとわかったら距離を置く
- 「かもしれない運転」を徹底する。
ということです。
まさに「触らぬ神にたたりなし」です。
高齢者ドライバーのドラテクはかなりトリッキーなので挙動が予測しにくいです(笑)
なのでもみじマークが付いている車を見かけた時には距離をあけて走行するのがいいです。
また、距離を取りにくい所(駐車場など)では、相手が高齢者とわかった段階で「かもしれない運転」全開にしましょう。
「急に動き出すかもしれない」「バックしてくるかもしれない」というように、こちらが常に気を遣うのがベターです。
なんにせよ高齢者ドライバーは事故前も事故後もとんでもない行動や発言をしてくることがあるので、事故のショックと同時に嫌な気持ちにされるというダブルパンチを喰らうことがあります。
そんな嫌な思いをしたくないと思いますので、高齢者ドライバーを見かけたら自己防衛をするのがベストです。
とにかく高齢者ドライバーには注意して、事故に遭わないように気をつけて安全運転でお願います。
【高齢者ドライバーの問題点】
- 身体能力の低下
- モラルの低下
【高齢者ドライバーの被害に遭わないためには】
- 距離を置く
- 「かもしれない運転」全開
最近では高齢者ドライバーの免許返納も増えてきてますが、それでもまだまだ現役の高齢者ドライバーの方はたくさんいます。
今回ご紹介した高齢者ドライバーの特徴と事故回避のポイントを理解して自己防衛してください。
もちろん常識的な人もたくさんいますし、若い人でもDQNな人はたくさんいます。
今回は高齢者ドライバーにフォーカスして紹介しましたが、若い世代のDQNドライバーの話も別で紹介しますのでお楽しみにしてください(笑)