コラム

自動車保険の代理店や工場が不正請求をする代表的な手口はこれだ!

こんにちは
管理人のなおちんです。

私は某自動車保険会社の初期対応班で仕事をしています。

 

仕事で使っているシステムの特記欄に時々、

【不正請求の疑いあり。対応注意!】とか【過去に不正請求の経緯あり。費用について初期対応での回答は絶対に不可】というように、自動車保険の保険料を不正に請求して私腹を肥やす悪徳な工場や代理店があります。

 

今回は

・自動車保険の不正請求の代表的な手口

についてご紹介します。

自動車保険の仕組みの隙間をついた不正請求は契約者が知らないうちに巻き込まれるかもしれませんので、手口を知っておいて損はありません。

 

目次

代理店や工場が行う不正請求の代表的な手口

自動車保険を使った不正請求にはいくつか方法がありますが、その代表的な手口といえば大きく2つあります。

1、代車費用を使って不正請求する方法

まずはじめに、代車特約を使った不正請求の方法をご紹介します。

代車特約は自分の自動車が故障や事故で使用できなくなった時、代車としてレンタカーや工場の代車を使用した際、費用を特約でまかなうことができます。

 

代車の1日の費用(日額)は契約時に決めることができますが、多くの人は5,000円〜7,000円くらいです。

 

法人契約で大型車を普段使用している会社などは10,000円〜15,000円といった場合もありますが、まれに自家用車で15,000円の代車特約を契約している人がいます。

このような場合、自家用車が高級外車ということが多いのですが、これを使って不正請求する人がいますので、保険会社としても注意しながら対応することになります。

代車の事情についての詳細はこちらの記事をご覧ください。

事故の時の代車の費用と相場のウラ話【意外と知らない代車事情】こんにちは 管理人のなおちんです。 私の仕事は某自動車保険会社の初期対応窓口で働いています。 事故で自分の車が走行...

 

では、具体的な方法を説明していきましょう。

【代車特約を使った不正請求の手口】

Aさんの所有しているアウディが故障(電装系トラブル)したため、知人の工場にレッカーと修理を依頼しました。

工場では自社でレンタカーを経営しているので、代車も知人から借りると受付に申告しています。

Aさんの代車の日額は15,000円。

工場に連絡すると、Aさんに貸し出した代車は外車のセダン(レンタカーの相場は10,000円くらい)との事。

日額の確認をしたところ、知人の工場では15,000円で普段から貸し出していると確認。

 

担当部署が代車の費用が高すぎると値下げ交渉するも失敗。
結局費用を全額支払うことになりました。

ちなみにその知人の工場は代理店業も行なっていたので、担当部署も強く出れずに保険会社が折れる形になってしまったのです。

この工場は「要注意工場」として登録されることになりましたが、その後もレンタカーの費用は契約者の特約いっぱいで請求してくる悪徳業者に認定されたのです。

 

例えば、日額10,000円で30日が限度の内容で契約している場合、工場で用意した代車の日額を1万円にして、30日貸し出すということです。

これによって30万円が支払われるので、工場と契約者がグルになっている場合、折半して不正に利益を得るのです。

 

なおちん
なおちん
契約者の知らない間に不正請求する工場もあります。

ちょっとした修理で1ヶ月かかるといってその間、工場のレンタカーを使ってもらい、上限いっぱいまで代車の費用を保険会社に請求してきたケースもありました。

 

2、車両保険を使って不正請求する方法

私が実際に対応した【車両保険を使った不正請求】の手口もご紹介します。

 

【車両保険を使った不正請求の手口】

Bさんの乗っている車は型落ちのエスティマで時価額(保険額)は最大で30万円です。

ですが、これまで車両保険はつけていなかったのですが、今回の契約更改(更新)で車両保険を新たに契約しました。

しかも免責(自己負担)は0−0です。

契約を更改した次の日、Bさんは単独事故(中央分離帯に接触)をおこし、車両は知人の工場にレッカーで運ばれることに…。

工場では”全損”と判断しました。

初期対応として私がBさんに連絡をした時、「車両保険で満額支払ってくれるのか?」としつこく聞かれましたが契約更新直後の事故ということもあって、私からは車両保険が使えるかどうかは伝えませんでした。

後日担当者が「これは怪しい」と判断したのでしょう。
アジャスタ(損害調査員)が実際にBさんの事故車両を確認したところ、複数回ぶつけた損傷が確認されたということです。

ちなみにBさんが申告したぶつかった中央分離帯の傷とも一致しなかったようで、現在不正請求として係争中とのことです。

 

なおちん
なおちん
契約の変更直後の事故の場合、保険会社としても疑ってかかります。

特に「怪しい契約変更」の場合は特に慎重に対応を進めますので「不正請求できる」と安易に考えるのはNGですよ(笑)

 

不正請求がばれたらどうなるの?

自動車保険に限らず、保険金の不正請求が発覚した場合は当然ですが犯罪です。
保険金の不正請求は”詐欺罪”が適用されるケースがほとんどなので注意が必要です。

 

ちなみに詐欺罪には罰金刑がありません。
不正請求がばれたら基本的には実刑だと思ってもらった方がいいでしょう。

ただし詐取した金額が少額であれば執行猶予期間が設定されますが、詐欺罪の場合は10年以下の懲役になります。

 

不正請求している代理店、工場の特徴。

自動車保険の保険金を不正請求している代理店や工場にはいくつか特徴があります。

【不正請求している代理店や工場の特徴】

  1. 工場で代理店業を行なっている。
  2. 契約時に高額な代車特約をつけようとする。
  3. 工場に”わ”ナンバー(”れ”ナンバー)のレンタカーがある。
  4. ちょっとした修理に極端に日数がかかる。

以上のような特徴があります。

 

他にも契約者の契約内容などもチェックして怪しい代理店、工場は事前にマークしていますが、これらの特徴があるところは「気がついたら不正請求に巻き込まれていた」ということもありますので注意が必要です。

 

 不正請求に気づいたら

不正請求に気づいた場合はできるだけ巻き込まれないようにしましょう。

でないとあなたも詐欺に関係していると疑われてしまいます。

 

とはいえすぐに保険会社に連絡するのは得策ではありません。
万が一不正請求(詐欺)に気づいた場合は弁護士や”一般社団法人 日本損害保険協会”に相談しましょう。

一般社団法人 日本損害保険協会のホームページはこちら>>

 

なおちん
なおちん
第三者を解することであなたのプライバシーは保護されますので、情報の提供元がばれることはありません。

 

あなたが不正請求に加担していないということを証明するには自分で身を守るということも大切です。