コラム

動かすのは危険!台風から愛車を守る方法と車が水没した時の対処法

こんにちは
管理人のなおちんです。

私は某自動車保険会社の初期対応班で仕事をしています。

 

まずは10月の3連休を直撃した台風19号で被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。

 

今回の台風19号による被害は人の命だけではなく、住宅や愛車も相当の被害に遭われてますね。

 

私のいる部署も3連休は鬼のように台風被害の案件が飛び込んできました。

 

私は自動車保険の担当なので、台風の被害で車が水没したという対応をしていたのですが、ヘタをすると命に関わる危険なことをしている契約者がいたのには驚きです。

 

今回は
・台風被害で車が水没した時の対処法
・台風の被害を最小限におさえる方法
の疑問にお答えします。

目次

台風19号による水没被害は想像以上

台風被害で車が水没したという事案は毎年台風シーズンになるとある程度あるのですが、今回の台風19号は想像以上に広範囲に渡って水没被害にあっていました。

 

入電のピークは10月12日(土)から13日(日)にかけてが多く、台風が通過した頃を見計らって連絡される方が多く、そのため初期対応班はもちろん、レッカー対応部署も常に電話がなりっぱなしの状況で、ゴールデンウィークをはるかに上回る忙しさでした。

 

連絡で一番多かったのは「車が水没の被害にあって動かせないので代車が欲しい」という問い合わせでしたが、レンタカーまで水没の被害を受けている状況なので、代車の準備がいつできるかもわからないという惨状です。

 

10月の3連休を中心に台風による水没の被害に遭われた方の対応をしていましたが、中には「水没したけどエンジンはかかる」という申告をされる方が結構いらっしゃったのですが、これはかなり危険な行為なのでやめた方がいいです。

 

台風の被害で水没した場合、エンジンをかけるのは危険

「車が水没したけどエンジンはかかる」という申告をされるということは、被害に遭ったあと、”セルが回るか確認した”ということになるのですが、これはかなり危険な行為なので、水没した車のエンジンは絶対にかけないでください。

 

水没して水が引いても、車はすでに水に浸かっていますので、エンジン内部に水が残っている可能性があります。

そこにセルを回して通電すると、ショートしてエンジンから出火する可能性がありますし、エンジンをかけなくても自然発火するケースがありますので気をつけましょう。

 

また、最近の車にはコンピューターも内蔵されていますので、一度水没してしまうと、コンピューターも壊れている可能性があるので、仮にエンジンが動いても走行できない場合があります。

 

とにかく水没被害に遭った車両はエンジンをかけずにレッカー搬送しましょう。

 

台風で冠水した道路を走るのも危険

台風の影響で冠水している道路を走行するのも危険です。

多少の水深であれば車は走れると思っている方も多いようですが、冠水した道路を無理に走行すると、巻き上げた水が車体の底部から直接エンジンルームに入り込んで、急にエンジンが止まってしまうことがあります。

マフラーが水に浸かって排気できない場合もエンジンは止まってしまうので、最悪の場合、冠水した道路で立ち往生することもあります。

 

道路が冠水している場合は無理に通ろうとせずに、迂回するか車の使用を控えるのが予防策になります。

 

なおちん
なおちん
余談ですが、”明らかに冠水している道路”を通過しようとして水没した場合、最悪保険が使えない可能性もあるので気をつけましょう。

 

台風で愛車が水没したら保険は使えるの?

台風の被害にあって車が壊れた場合でも保険は使用できますのでご安心ください。

ですが車が水没した場合、廃車になる可能性が高いのは覚悟しておいた方がいいでしょう。

 

廃車になると保険額の支払いで対応することになりますので、あなたの保険契約はしっかり確認しておきましょう。

 

ちなみに台風の被害によって車両保険を使用した場合は1等級ダウンになります。

 

なおちん
なおちん
台風被害に遭われた方に改めてお見舞い申し上げます。

 

保険会社によっては台風などの被害で災害地域に指定されると特約などの適用条件が緩和されるところもあります。

 

保険会社としてもできる限りの対応をしていきますので、まずは契約している保険会社に相談してみてください。